Skip to content

年間売上5,000億円が見えてきた!サイバーエージェントの2020年度通期決算

広告事業とゲーム事業の収益をメディア事業(ABEMA)へ先行投資を続けるサイバーエージェントですが、2020年10月28日に2020年度の通期決算がありました。

AbemaTV(現ABEMA)開局したときは批判的な意見が多かったですが、開局から4年半というタイミングでどうなっているか?を決算発表資料から見ていきたいと思います。またABEMAが注目されるやすいですが、その他の事業も注目していきます。

2020年度通期は増収増益

◆2020年度通期業績
売上:4,785億円(前年比+5.5%)
営業利益:338億円(+9.9%)

各事業部で売上高アップという年度になりました。サイバーエージェント全体で売上・収益を見たときにインターネット広告事業の売上が半分以上を占めていて、コロナで業績への心配がありましたが、しっかりと伸ばしてきていました。

売上高は過去最高を更新していて、上場してから20年連続での更新となっています。また営業利益は期初の見通し280~320億円のレンジを超える結果となりました。その影響もあって2016年度ぶりとなる特別インセンティブが支給されていて、頑張った社員にもしっかりと報いる素晴らしい会社だなと感じました。

ちょっと下世話な話しですが…現在社員数5,493人に対して14億円のインセンティブ支給ということは、1人あたり平均25万円が支払われた計算になります。ついでに2016年度では社員数3,971人対して31億円のインセンティブ支給なので、1人あたり平均78万円が支払われています。

来年度業績見通しは5,000億円

2021年度の業績見通しは売上高が5,000億円となっています。大台感がありますね。コロナで状況が読めない中と言いつつもしっかり5,000億円を出しくるあたり、かなり自信がうかがまえす。営業利益のレンジは300~350億円と2020年度期初のレンジより増えています。2020年度の営業利益が良かっただけに2021年度はちょっと難しいのかもしれません。

もちろん2021年度もABEMAへの積極投資を続けていきます。

インターネット広告事業の売上高はYonYで+5%

◆インターネット広告事業 2020年度通期業績
売上:2,693億円(前年比+5.0%)
営業利益:210億円(+7.8%)

コロナのマイナス影響を一番受けるであろうと考えられていたインターネット広告事業ですが、通期でみると前年度よりも売上高は+5%でした。逆にコロナの影響がなかったら、どれだけ伸びてんだろう…と気になってしまいますね。

営業利益に関しても前年度費で+7.8%となっています。2019年度から営利率が1%近く下がっているのが気になっていましたが、AIやクリエイティブ制作に積極投資をしているからだと思います。単純に営利率の下がっている%だけでみると、年に20~25億円くらいは投資していることになります。

どちらもすごい技術ですね…。特に極予測AIは発表後にTwitterでもとても盛り上がり話題となっていました。モデルの撮影などを都度必要なく、クライアントや広告別に最適なAIモデルを用意するようです。一瞬すごすぎてわからなかったのですが、プレスリリースのこちらのGIF画像が非常にわかりやすかったので引用しておきます。


サイバーエージェント プレスリリースより引用

ゲーム事業の営業利益率はYonYで+16.5%

◆ゲーム事業 2020年度通期業績
売上:1,558億円(前年比+2.4%)
営業利益:303億円(+16.5%)

2020年度は新作ゲーム「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」と「プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat,初音ミク」の2タイトルのヒットで売上・営利ともに大きく伸びました。またグラフには表示されていないですが、「ブレイドエクスロード」も2020年度は売上に貢献しています。2020年度のゲーム事業は豊作の年だったと言えるのではないでしょうか。

またプロジェクトセカイは2020年9月4日のリリースで売上影響は約1ヶ月程度なので、来年度以降でのフルでの寄与がとても楽しみです。

2020年度のゲームタイトルはCygames以外のゲーム系子会社からリリースされていて、全社でスマホゲームの企画・開発のレベルの高さがうかがえます。レッドオーシャンと言われるスマホゲーム市場でほぼ毎年ヒットゲームタイトルをリリースしているのは本当にすごいですね。

【公式】《好評配信中》この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ(このファン) | 株式会社サムザップstarstarstarstarstar

【好評配信中】「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ(このファン)」の公式サイト。「このすば」がスマートフォンゲームで登場!オリジナルストーリーをフルボイスで楽しもう!

プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク

セガ×Craft Egg/Colorful Paletteが贈る、新作スマホゲームプロジェクト「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」の公式サイト

2021年度以降も期待の新作ゲームタイトルが続々とリリース予定

2021年度も引き続き楽しみなタイトルがリリース予定となっています。スクエニとの協業タイトル「NieR Re[in]carnation」が2020年12月23日配信開始となっています。(AppStoreプレビューより) コンソールでは累計450万本以上も売れた超人気タイトルです。海外展開も予定しているとのことで、売上への貢献が非常に期待されます。

また、度々延期しているタイトル「ウマ娘 プリティーダービー」の提供予定が今回の発表資料でも2020年となっているので、こちらも年内の配信がとても楽しみです。

サイバーエージェントのゲーム事業の業績を見て、これだけ新規タイトルを仕込みながら営業利益率が20%近くあるのがすごいなと毎回思います。2021年度内にまた新たな新作タイトルの告知がされるのか、も見どころですね。

メディア事業の売上高はYonYで+22.6%

◆メディア事業 2020年度通期業績
売上:570億円(前年比+22.6%)
営業損失:-182億円

最後はメディア事業になります。売上高はABEMAの増収によってYonY+22.6%と大きく伸びています。引き続きABEMAに積極投資をしているため営業損失は200億円弱あります。

2020年度4Qから本格始動したペイパービュー機能が、コロナで中止になったオンラインライブ配信需要を捉えて、2020年4Q売上で23億円(1Q比で23倍)で増収に寄与しています。決算発表の中で藤田社長も「年間で100億円規模の売上がふってわいたた」と発言しており、この後に書いたABEMAプレミアムの売上に匹敵する規模になりそうです。

Cygamesの決算を読む

ABEMAプレミアムの会員数は100万人間近

◆「ABEMAプレミアム」会員数推移
2018年12月 35.8万人
2019年3月 40.1万人(+12.0%)
2019年6月 44.8万人(+11.7%)
2019年9月 51.8万人(+15.6%)
2019年12月 59.3万人(+14.4%)
2020年3月 67.6万人(+13.9%)
2020年6月 72.9万人(+7.8%)
2020年9月 84.4万人(+15.7%)

「ABEMAプレミアム」は月額960円の有料プランで登録すると、ABEMAプレミアムのみ視聴可能なコンテンツを見ることができます。前QまではABEMAプレミアム会員登録数の伸び率が少し落ちていましたが、直近伸び率が上がっています。コンテンツの強化とコロナ需要しっかり捉えて伸ばしています。

月額機能のためWAUと比較するのも少し違いますが、WAU比でいうと約7%がABEMAプレミアムに登録していることになります。

またABEMAプレミアムの会員費は月額960円なので単純計算で月売上が8.1億円、年売上で97億円と100億円近い規模になっています。ABEMAプレミアムも収益の柱となっていて素晴らしいですね。

周辺事業「WINTICKET」が引き続き急拡大中

◆WINTCKET取扱高
2019年6月 4億円
2019年9月 8億円
2019年12月 17億円
2020年3月 35億円
2020年6月 72億円
2020年9月 137億円

ABEMA周辺事業もしっかり伸びていて競輪・オートレス投票サービス「WINTICKET」の取扱高が137億円で前年同期比で17倍と大きく伸びています。決算発表のたびにWINTICKETの取扱高の伸び率に驚かされるのですが、Qで毎回2倍近く伸びています…すごすぎる。

決算発表の中で藤田社長も発言していましたが、WINTICKETを実際に使ってみると競合サービスと比べてUI・UXなどのプロダクトクオリティが非常に高いことがわかります。

mixiが運営する「TIPSTAR」もスマホゲームのようなUIで独自の世界観を築いてるので、競合サービスとの比較も個人的には見どころです。

2021年度も引き続きABEMAへの投資が続く

2021年度も引き続きABEMAへの投資が続きそうです。開局当初に言っていた1,000万WAUも定常的に超えるようになり、ABEMAプレミアム・PPVなどのABEMAの売上と周辺事業も大きく伸びています。黒字化まではまだ先になりそうですが、そんなに遠くない将来に黒字化もやってくるのではないでしょうか。そのときは時価総額も1兆円も超えるでしょうし、非常に楽しみです。


おすすめ記事

【純利161億】Cygamesの最新決算(売上・利益)を調べてみた

Cygamesがヒットを量産できる理由を考察してみた

One Comment